日記、暇なGW

 GWはとても暇で、友達の少なさがひしひしと感じられる。就活を意識して予定を入れないでいたが、僕が志望するようなホワイト企業様はGWに選考なんてしない。余命いくばくもない愛犬の介護と、鎌倉への散歩で過ぎていった。

 

 天気が良い日は外に出ないと気が済まないので、今日も鎌倉に出かけた。車の多いこと。GWに車で鎌倉に来れば、ものすごい渋滞に巻き込まれることは、少しググればわかることだと思う。どうしてこんなにも多くの人が車に拘るのか、僕にはわからなかった。そりゃ群馬ナンバーや富士山ナンバーなんかは車がいいだろうけど。もしかすると、車を持つことで「使わなければ購入費や維持費が勿体無い」という意識が生まれるのかもしれない。混雑と移動時間に目をつぶり、車を持たないという選択肢を無視すれば、安いのは確かだからだ。

 

 ノロノロと走るレンタサイクルや似非ロードバイク乗りを追い越し(ガチなロードはリスペクトしている)、家から15分程度で鎌倉についた。鎌倉にもそろそろ飽きてきたので、今までとは少し違うことをしようと思った。「ハイランド行き」と書かれたバスが走っていたので、ついていった。竹寺を通り過ぎ、住宅街を抜けると、そこは墓だった。

 

 鎌倉霊園という。鎌倉は3方が山に囲まれているが、北東側の山の頂上付近にその公園墓地はある。確か、横浜市金沢区と接していると思う。ここがとても良い場所だった。墓参目的でないので中に入ることは遠慮したが、山と海に囲まれている。中でのんびりとできそうだ。今すぐ入りたくなってしまう人も多いだろう。

 

 そういえば、僕が将来入るかもしれない墓は西麻布にある。いま住んでいる家よりも通勤通学をしやすい。「フツー逆じゃね?」と思う。

 

 金沢に入る気力はなかったので引き返した。鎌倉にはあまりにも人が多く、自転車を押して歩道を歩くことができないほどであった。ここは渋谷か。東京がそのままこちらにスライドしたようだ。東京人が川を覗き込みながら「しらすがいる」と言っていた。しらすは海で獲れるものだ。しらすに関して適当なコメントをすると、切り通しから突き落とされることが条例によって定められている。その東京人は県警によって連れていかれ、鎌倉時代末の激戦区だった稲村ヶ崎の切り通しから突き落とされた。嘘です。

 

 

 普段東京に集まるような人種が多く来るので、裏渋なんかでよく見るモードテイストのファッションで鎌倉を訪れる人も目立つ。東京ではイケてると思えるのだが、鎌倉で見るとどことなく肩肘を張った、無理のある服装に見えてしまうのが面白かった。俺イケてるぜ?などといかにも思っていそうだし、仲間内のDJをやっていそう。インスタグラムに自撮りや、彼女の写真を頻繁に載せているに違いない。これは偏見だが、そういう人間は、多分、前世で虫をたくさん殺していた。

 自分は、いかにも服に気を使っているように見えるのは好きでない。ついでに言うとトレンドが怖い。少し前にメタリカのTシャツが流行ったが、これも多くの人はメタリカが何だかも知らずに着ていたそうだ。流行が過ぎると、それは「ダサい」に変わる。ただの流行なら良いが、メタリカは音楽でバンドだ。それがもともと好きだった人はどうなるのだろう。流行は焼畑農業のようなものだ。過ぎた後には、しばらく何も残らない。ユニクロのTシャツなんて最たる例だ。ユニクロにTシャツを作られたら終わり。それは人とよく被るダサいバンドTだ。ユニクロのせいか、Joy DivisionのUnknown Pleasuresを若い人が着ていた時期もあった。僕はまだ何も知らなかったので、この人はJoy Divisionが好きなんだ、そう思って話しかけそうになった。Ian Cartisの踊りをしながら。

 

などと考えている内、安全に1日が終わりました。